橋本, "脳波の個人差に着目したプログラム理解の判別," , 2024年3月.
ID 226
分類 学位論文・卒論・特別研究
タグ
表題 (title) 脳波の個人差に着目したプログラム理解の判別
表題 (英文)
著者名 (author) 橋本 悠希
英文著者名 (author)
キー (key)
刊行月 (month) 3
出版年 (year) 2024
刊行形式 (howpublished)
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付加情報 (note)
注釈 (annote)
内容梗概 (abstract) ソフトウェア開発組織や学校などのプログラミング作業の現場では,作業者の理解支援が求められる.そのためには,作業者の理解状態を正しく把握し,作業者の理解状態にあった支援をする必要があり,作業者の理解状況を把握する方法として,脳波に着目した手法が挙げられる.プログラム理解に関する研究において,脳波はその周波数帯域によってδ 波,Θ 波,α 波,β 波,γ 波の5 種類に分類されることが多い.この周波数成分は,脳活動によって強く表れる成分に特徴があり,プログラム理解においてはα 波とβ 波に理解時の特徴が強く表れるとされている.周波数成分の分類は,δ 波,Θ 波,High α 波,Low α 波,High β 波,Lowβ 波,Low γ 波,Middiam γ 波の8 種類に細分化でき,細かな分類をすることでプログラム理解時の特徴がより明確に表れるとされている.さらに,プログラム理解時の脳波はその時系列によって重要度に差があるため,時系列分析が有効とされており,時系列分割した脳波データを「理解時のデータ」,「未理解時のデータ」の2 つをラベルとして,教師あり学習をさせてプログラム理解を予測する研究も存在する.しかし,脳波には個人差が含まれるため,プログラム理解時,未理解時の脳波データの特徴がそれぞれ1 つに限られるとは考えられない.そこで本研究では,プログラム理解を行う作業者の脳波に対して8 種類の周波数成分で時系列分析を行い,教師なし学習であるクラスタリングを用いて脳波データを分類することで,プログラム理解時,未理解時の脳波の特徴がどのように出現するかを明らかにする.クラスタリングを用いて脳波データを周波数成分の特徴ごとに複数のクラスタに分類することで,プログラム理解時,未理解時の脳波の特徴が複数パターンある場合でもそれぞれの特徴を拾うことができる.分析では,プログラム理解時の脳波データを8 種類の周波数成分を時系列分析をするため等しい間隔で分割する.分割数は先行研究で有用とされた8 分割とする.時系列データにFFT を用いて各分割ごとの周波数成分のパワースペクトルを求め,求めた周波数成分のデータに対してPCA による次元圧縮を行い,クラスタリングに使用するデータとし,クラスタリングを行う際は,クラスタ数をエルボー法を用いて決定する.実験の結果,元データに対してPCA を行うと,次元数が64 から62 まで削減された.削減された次元数が少ないため,元データのほぼすべての情報が分析に重要であることが確認できた.PCA より求めた主成分データに対し,エルボー法を用いた最適クラスタ数6 でクラスタリングを行うと,データ数が1 つのみのクラスタ4 つと,正答データの割合が0.53 と0.75 のクラスタに分けられたため,理解,未理解データを分類できたとは言えずクラスタ数6 は適切でないといえる.これを受け,クラスタ数6~20 におけるクラスタリングの精度を分析すると,クラスタ数12 の時に一番高い精度となり,正答データを8 割持つ理解クラスタが2 つ存在し,それぞれHigh α 波とθ 波が顕著に表れていた.以上の結果は,プログラム理解時の脳波の特徴が少なくとも2 つ存在することを示し,プログラム理解時の脳波の特徴における個人差であるといえる.
論文電子ファイル 2023thesis_hashimoto.pdf (application/pdf) [一般閲覧可]
BiBTeXエントリ
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        author = {橋本 悠希},
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