後藤, "ゲーミフィケーションにおける娯楽要素の結果表示デザインが作業効率・意欲に与える影響," , 2024年3月.
ID 229
分類 学位論文・卒論・特別研究
タグ
表題 (title) ゲーミフィケーションにおける娯楽要素の結果表示デザインが作業効率・意欲に与える影響
表題 (英文)
著者名 (author) 後藤 月望
英文著者名 (author)
キー (key)
刊行月 (month) 3
出版年 (year) 2024
刊行形式 (howpublished)
URL
付加情報 (note)
注釈 (annote)
内容梗概 (abstract) ゲーミフィケーションとはゲームの娯楽要素をゲーム以外の分野に応用し,作業者の作業意欲や効率を向上させる手法である.ゲーミフィケーションではある作業に対して作業速度や精度などの目標を設定し,作業後に目標達成の有無や順位を結果として作業者に示す.市販のテレビゲームでは,ゲームの結果を表す順位やスコアを表示する結果画面において,ビジュアルデザインを工夫することで利用者の順位・スコア向上に対する意欲や達成感を高めている.同様の工夫はゲーミフィケーションの結果画面を対象とした場合にも有効と考えられるが,これまでに調査されていない.本研究ではゲーミフィケーションの効果を高める方策として作業の結果を表示する画面( 結果画面)に着目し,結果画面のビジュアルデザインの違いが作業効率・意欲に与える影響を被験者実験によって調査する.実験では娯楽要素の有無,ビジュアルデザインの有無によって異なる3 種類の画面を用意し,被験者にはタスクとして画面に表示したレシートに記載の商品番号をキーボードで入力してもらう.その際に異なる結果画面で結果を表示した際の作業精度,作業速度,主観的評価を計測する.実験の結果,作業速度について,ビジュアルデザインを適用しないタスクに対し,デザインを適用したタスクでは”自分との競争”,”収集”で向上した.しかし向上した2 つの項目についてデザインの有無による有意差は見られなかった.また, どの結果画面のタスクにおいても少なくとも向上率が22%から-15%と大きく分散しており,作業効率の向上には個人差が見られた.作業速度の個人差について分析するために,17 名の被験者を娯楽要素の追加により作業速度が向上した群と,低下した群に分類し,各被験者ごとに作業速度の影響を調査したが,デザインの適用が娯楽要素の適用による効果を強める傾向は確認できなかった.また,ある娯楽要素を適用した結果画面において作業効率が増加・減少した場合,同じ娯楽要素を適用したビジュアルデザインは単純な増加・減少にはならなかった.この結果は,同じ娯楽要素の適用でも娯楽要素自体が与える影響とビジュアルデザインのような外面的な工夫が与える影響は異なることを示唆している.作業精度については,ビジュアルデザインを適用したすべての娯楽要素でわずかに低下した.これは娯楽要素やビジュアルデザインのいずれも適用していないタスクの作業精度が極めて高く(98.43%),結果画面による効果が大きく現れなかったためと考えられる.またビジュアルデザインを適用したすべての娯楽要素において,向上率は10%から-10%よりも狭く,大きな変化は見られなかった.作業意欲については,ビジュアルデザインを適用したすべての娯楽要素において,”面白さ”,”やる気”,”達成感”のすべての項目で向上した.ビジュアルデザインの適用による有意差が見られなかった原因として,実験時の疲労による集中力の低下が挙げられる.
論文電子ファイル 2023thesis_goto.pdf (application/pdf) [一般閲覧可]
BiBTeXエントリ
@misc{id229,
         title = {ゲーミフィケーションにおける娯楽要素の結果表示デザインが作業効率・意欲に与える影響},
        author = {後藤 月望},
         month = {3},
          year = {2024},
}
  

Language: 英語 | 日本語 || ログイン |

1 件の該当 : このページのURL : HTML